今回は、前回(4月号)に引き続きキリシタン遺物について紹介します。
▼キリシタン遺物の紹介
子育て観音像
住民によって発見されたもので、高さ約11㎝、底辺部の幅約9.5㎝の三角形をした黒色の石像です。赤子を抱いた聖母マリアと思われる女性と、その足元に跪(ひざまず)く人、そして蛇(へび)にも見える細長いものが線刻されています。
この像は昭和20年ごろ、住民が山の中腹(ちゅうふく)に祀(まつ)られている雷神碑が倒れているのを直した際に、その基壇(きだん)に積まれていた石の中から発見しました。珍しい観音像として家に持ち帰り、仏壇に納めていたそうです。
その数十年後、家に不幸が続いたため祈祷(きとう)師に占ってもらったところ、「神仏に災いするものが家にある」と告げられました。町内でキリシタン遺物が発見されたこともあり、この観音像もキリシタン遺物なのではないかと考えた住民の親族が町に寄贈し、現在は中山道みたけ館で展示しています。
マリア像
昭和62年、上之郷謡坂(うとうざか)地内に「平和の聖母マリア像」が建立されて以降、毎年8月15日に平和の祈願祭が挙行されています。平成5年の平和の祈願祭の準備のために集まった人々が白紙に巻かれた長さ約30㎝、幅約6㎝の古い角材がマリア像に供えられているのを発見しました。
この角材には、ほぞ穴(木材を接合するときに一方の材の一端に作った突起を差し込むため、もう一方の材に空けられた穴)がありましたが、その穴に隣接する部分がえぐられており、その中から長さ約3㎝の石像が発見されました。赤銅色のこの石像はマリア像と判断されました。
今回は2点のキリシタン遺物を紹介しました。中山道みたけ館では常設展示室にてどちらも実物を展示しています。ぜひお越しください。
問い合わせ:生涯学習課 文化振興係 担当:勝川(かつかわ)
☎ 67-7500(中山道みたけ館)
