市内には、国や県、市が指定した文化財がキラ星のごとく光り輝いています。このコーナーでは、数ある文化財の中から代表的なものをシリーズで紹介します。
シリーズ180 長浜市指定文化財 史跡 醍醐遺跡
指定日:昭和54年5月1日
醍醐町の山裾部から平地面に位置する醍醐遺跡は、縄文時代中期から後期(約5000年〜3500年前)の集落遺跡です。これまでの発掘調査で多数の縄文土器、石器が出土したほか、円形に石を並べた同心円状の配石(はいせき)遺構が見つかっています。縄文土器の種類は浅鉢・深鉢で、口縁部から頸部にかけて装飾がほどこされ、体部には縄文の施文がみられます。縄文土器は、600度前後の低温で焼かれた素焼きの土器で、煮炊きに使用されますが、もろく壊れやすいことが特徴です。醍醐遺跡から出土した土器は、近畿地方における縄文時代中期の土器の指標となる「醍醐・咲畑(さきはた)様式」として研究者の間で知られています。配石遺構は、細長い石を地面に立て、その石を中心に11個の石が放射状に並べられたものです。日時計説、墓説、祭祀場説など不明の遺構ですが、東日本の縄文遺跡からも見つかっており、東日本との交流が考えられます。また石器は、石鏃(せきぞく)など狩猟に使用するもの、石皿など日常生活に使用するものなどが見つかっています。これらの出土遺物から、醍醐遺跡の縄文人たちは、周辺の山地で動物を狩り、河川で川魚を採って生活していたと考えることができます。ぜひ、縄文時代の人々の生活を想像しながら、当地を訪れてみてください。
『醍醐遺跡』(1998)より転載
問 浅井歴史民俗資料館(☎74・0101)
