令和5年6月に※1ゲノム医療推進法が施行され、一人一人の遺伝情報を活用した「ゲノム医療」が広がっていることを知っていますか。
ゲノム医療とは、遺伝情報を使って、一人一人に合った治療や予防を行う医療のことです。例えば、がんの治療でその人に合う薬を選んだり、病気になりやすいかを事前に知って予防したりすることができます。他にも遺伝子を調べることで、原因不明の病気の解明や、薬の副作用を減らすために安全な薬の量を決めたり、合わない薬を避けたりすることができます。
しかし、遺伝情報によって就職や保険加入、結婚などに関して不利な扱いをうける懸念点も指摘されています。ゲノム医療の普及に当たっては、遺伝情報の保護が十分に図られるようにするとともに、その情報を理由に不当な差別が行われることのないようにしなければなりません。
つまり、この法律はゲノム医療を推進する目的と同時に、みんなが安心して受けられるようにするために、次のような権利を守ることを基本理念としています。
1 いのちと健康を守る権利
いのちと健康を守るために、一人一人に合った治療を受けられるようにする。
2 差別されない権利
遺伝情報を理由に、不当に差別されないようにする。
3 プライバシーが守られる権利
自分の遺伝情報は「親やこども、きょうだい」の遺伝情報ともつながっているため、個人の遺伝情報が勝手に使われたり、漏れたりしないように守られる。
4 自分で決める権利
十分な説明を受けて、ゲノム医療を受けるかどうかを自分自身の意思で決められる。
ゲノム医療は、私たちの健康や命を支える新しい医療です。その一方で、遺伝情報はとても大切な個人情報でもあります。令和7年度には、人権啓発活動強調事項に「ゲノム情報(遺伝情報)に関する偏見や差別をなくそう」という項目が新たに追加されました。遺伝情報を理由とした偏見や不当な差別が起こることのないように、一人一人が正しい知識に基づいて冷静に判断し、安心して暮らせる社会をめざしましょう。
※1:ゲノム医療推進法…「良質かつ適切なゲノム医療を国民が安心して受けられるようにするための施策の総合的かつ計画的な推進に関する法律」
著/筑前町人権・同和教育推進協議会
問合せ先
人権・同和対策室 電話番号 0946-42-6612
