情報の伝達、役員間の連絡、災害時の安否確認の大変さは、多くの地域が抱える共通の悩みです。
こうした課題を解決し、持続可能な地域運営を実現するために、市では自治会アプリ「結ネット」の導入を推進しており、現在は6つの区・自治会が導入し、約3,200世帯が利用しています。
問合せ先=市民参画課(☎64-1314)
アプリの導入には心配がつきものですが、専門スタッフが説明会の実施など、導入まで丁寧に寄り添いサポートします。
また、地域のデジタル推進担当者がスマートフォンの操作が苦手な人をサポートしながら進められるため、安心して導入できます。
事務負担を劇的に減らし、誰もが楽しく、無理なく参加できる区・自治会へ。デジタルの力を借りて、新しい時代の地域づくりを一歩進めてみませんか。
「結(ゆい)ネット」導入済みの区・自治会
山手東自治会・山手西自治会・大住ケ丘連合自治会・薪区・健康ケ丘区・田辺区
アプリ導入を全力サポート
市は昨年9月、区・自治会長連絡協議会・アプリ開発企業・運営企業の4者で、アプリの推進に向けた覚書を締結。デジタル化を促進するため、次のとおりアプリの導入・運営に関するサポートを行っています。
- 導入費用の半額(上限15万円)を補助
⇒詳しくは6ページ - 運営費はリーズナブルな料金単価
- 導入後の専門スタッフの派遣
区・自治会活動がスマートに アプリ導入でどう変わる?
これまでの紙中心の運営からアプリへと移行した場合の具体的な変化を、表で比較しました。なお、すでにアプリを導入している団体であっても、移行期間中の対策として、紙媒体での運用を並行して行っているのが現状です。
| 活動内容 | 従来 | アプリ導入後 |
|---|---|---|
| 情報の伝達(毎月) | チラシなどを配架や回覧 ⇒回覧板のセットや回覧する手間 ⇒情報共有に時間がかかる |
アプリでチラシなどをデータで一斉配信できる |
| 役員間の連絡 | 電話や訪問 ⇒双方に負担と時間がかかる |
アプリで即時共有できる |
| 地域情報の共有 | 回覧物・掲示板で確認 ⇒必要な情報はメモをとる |
アプリでいつでも確認できる |
| 出欠確認・アンケート | 紙で配布・回収 ⇒集計作業に負担と時間がかかる |
照会はアプリで一斉送信し、結果は自動集計。 また、回答状況は即時配信できる |
| 緊急時の連絡 | 電話や訪問で安否確認 ⇒住民の状況集約に作業負担と時間がかかる |
災害などの非常時には緊急モードが起動。遠方の人もアプリを通じて双方向による安否確認ができる |
◎アプリ運用の流れ
区・自治会のアプリ導入費用を補助
市は、区・自治会のデジタル化を後押しするため、導入経費を支援します。
対象=京田辺市区・自治会長連絡協議会を構成する42区・自治会
補助額=導入経費の2分の1(最大15万円)
毎年発生する運営費は各区・自治会の負担となりますが、市と企業の協定に基づく契約のため、通常単価より安価になります。
募集期限=12月18日(金)午後5時
備考=次年度以降も継続運用することや、デジタル推進担当者を設置することなど要件があります。
詳しくは、市民参画課(☎64-1314)に問い合わせてください。
現場の最前線 Interview
「結(ゆい)ネット」で叶えた 安心と新たなつながり
会長 森本 亮造さん(77)
自治会長歴9年目。会社員を経て平成25年に起業し、多忙な日々のなか、学生時代や会社員時代の友人たちと楽しむゴルフが息抜きです。
以前の山手東自治会では、公民館の予約は3カ月前までの紙申請が原則で、災害時の連絡も電話や口頭に限られていました。阪神・淡路大震災を西宮市で経験した私にとって、住民の命を預かる立場としてアナログな手法に頼る状況には強い危機感がありました。
そこで自治会アプリの導入を検討したものの、当時は単価が高額で、利用料が自治会の年間予算の約15%を占めるため一度は断念しました。それでも諦めずに市と協議を重ねた結果、令和4年度の区・自治会デジタル化推進モデル事業を活用することとなり、試行期間を経て、令和5年に結ネットの本格導入に至りました。
丁寧な説明と時間をかけたデジタル移行
導入当初は、ランニングコストなどの費用面や、スマホに不慣れな高齢者へのサポートを巡り、自治会内でも議論を重ねました。しかし、「災害時の安否確認は費用面だけで測れないこと」や、試行期間において、「公民館予約のデジタル化で管理業務が劇的に楽になったこと」「地域内のアプリ利用世帯が増えている実績」などを根気よく丁寧に説明し続けました。ただ、デジタル化に抵抗がある方のために従来の紙回覧も継続し、時間をかけて移行していくことが大切だと感じています。
地域の笑顔とサークル活動が増加
現在、山手東自治会では9割以上の世帯が結ネットに登録しています。回覧データを配信すると、2時間以内に3~4割の住民が既読になり、情報の伝達が劇的に早く、そして楽になりました。
さらに、公民館の空き状況をアプリでいつでも確認できるようになり、住民から「何か始めよう」と声が上がりました。その結果、手芸や体操など多様なサークルが生まれ、公民館の年間利用者数はアプリ導入前と比べて約千人も増加し、地域全体がパッと明るくなったと実感しています。
導入を迷っている 各区・自治会長さんへ
結ネットは単なる事務効率化だけでなく、新鮮な情報をリアルタイムに届けるほか、災害時の安否確認や新しい地域のつながりを生み出す便利なツールです。
導入の一番の課題は、最初の「理解者(仲間)づくり」です。すでに導入済みの地域でメリットを聞くなどして、地道に根気強く、住民にデジタル化の大切さを伝えてみてください。
