外国人かAIか

転んでも、侮れない
中国の北京で人型ロボットがスポーツなどを競った「ロボット運動会」のニュースを見た方も多いでしょう。勢い余って転んだり、壊れたりするシュールな姿が笑いを誘う一方、その進化のスピードには驚かされます。運動会を開催し、巧みにメディアを巻き込んで自国の技術力を世界へアピールする中国のしたたかさにも舌を巻きました。
人手不足をどう乗り越えるか
製造業が盛んな掛川でも、人手不足は深刻です。工場長から「工業高校の生徒をどうしたら採用できますか」と聞かれる一方、企業誘致では逆に「掛川で必要な人材を確保できますか」と企業側から問われます。
多くの外国人材が地域産業を支えてくれていますが、アジアでの人材獲得競争や円安などにより、日本が働く場所として選ばれ続ける保証はありません。
一方、ロボットが人を支える光景はすでに身近にあります。中東遠総合医療センターでは、2017年から手術支援ロボット「ダヴィンチ」を活用しているほか、令和9年度の新棟開設に合わせて、ロボットアームに放射線照射装置が搭載された「サイバーナイフ」の導入も予定されています。
さらに今、注目されているのが「フィジカルAI」です。生成AIが主に画面の中で働くのに対し、AIがカメラやセンサーで周囲を認識・判断し、ロボットなどを通じて現実世界で働きます。工場だけでなく、物流、農業、建設、介護などへの展開も期待されています。
外国人かAIか?
大切なのは「AIに仕事を奪われる」ではなく、「人手不足で失われそうな仕事や産業をAIで残す」という発想です。過酷な作業などをAIやロボットが補い、人は判断や創造性が求められる仕事を担う。そんな役割分担が進むでしょう。
「人手不足だから採用を増やす」だけでは、いずれ限界が来ます。人も、そしてAIやロボットも、それぞれの強みを生かして働く地域産業をどうつくるか。
製造業のまち、掛川だからこそ、企業の皆さんと一緒に考え、挑戦していきたいと思います。
