小笠掛川歯科医師会 松浦勇次(電話 22-6120)
歯周病とメタボリックシンドロームの関係 〜メタボって実は怖いんです〜
今回は、歯周病とメタボリックシンドロームの関係についてお話しします。
歯周病とは
歯周病菌と呼ばれる細菌の感染によって、歯ぐきや歯を支える骨が溶けてしまう病気です。歯周病菌が、歯と歯のすき間や、歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)に無数にたまり、歯垢(プラーク)と呼ばれるかたまりとなって歯周組織を脅かしていきます。歯周病菌やその毒素は血液中に入り込み、全身の健康に影響を与えます。
メタボリックシンドロームとは
内臓脂肪症候群とも呼ばれ、内臓脂肪の蓄積により、腹囲が、男性で85cm以上、女性で90cm以上であることを条件とし、「高血圧」「高血糖」「脂質異常(高脂血症)」のうち2つ以上当てはまる状態のことを言います。動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中、Ⅱ型糖尿病などのリスクが大きく上がります。
関連性について
メタボリックシンドロームの方は歯周病になりやすく、重症化リスクが高いことが分かっています。
喫煙、不規則な食生活、運動不足などは、歯周病とメタボリックシンドロームの双方に悪影響を及ぼします。また、歯周病による咀嚼機能の低下は食生活の変化を引き起こし、栄養バランスの偏りを招く可能性もあります。
予防と改善
- 食生活の改善
腹八分目で1日3食をバランスよくとり、野菜や海藻、きのこ類などの食物繊維を積極的にとりましょう。甘いものや夜食・間食を控え、減塩と良質な脂質を心がけ、よく噛んでゆっくり食べましょう。 - 運動の習慣化
ウォーキング、水泳などの有酸素運動を取り入れます。階段を使う、近隣なら徒歩や自転車で移動するようにします。 - 生活習慣の改善
禁煙、節酒・禁酒を心がけましょう。ストレスをため込まないようにして、質の高い十分な睡眠をとりましょう。毎日、体重や腹囲を測定して数値を把握し、生活を見直しましょう。
歯周病の予防や治療は、単にお口の健康のためだけではありません。糖尿病や肥満、動脈硬化やメタボリックシンドロームの予防と改善にもつながります。
かかりつけの歯科医院で定期的なチェックを行い、必要に応じた適切な治療を受けることが大切です。併せて、歯磨き指導や歯のクリーニングなどの継続的な口腔ケアを受け、健康の維持・向上に努めましょう。
