問い合わせ オーガニックビレッジ推進協議会事務局(電話 21-1216)
昨年、コウノトリが掛川に飛来したときに新聞社へ連絡をしました。そのときは、「1羽だったら、時々来ているんですよ。たくさん飛来して営巣して、それを地域で見守っている。そんな感じになれたらいいですね」とのことでした。そして今年8月、「市内の有機の水田にコウノトリが7羽来ている」との情報が届きました。
コウノトリは、水辺に暮らす大型の渡り鳥で、日本では田んぼを主な餌場として広く生息していました。しかし、農薬の使用や土地開発などによって、餌となる生き物や巣をつくる環境が失われ、日本の野生コウノトリは一度絶滅しました。1992年に野生復活計画が開始、現在500羽を超えると言われています。コウノトリは、どじょう、フナ、バッタ、蛇などを餌とする食物連鎖の上位にいる鳥で、コウノトリの存在は、豊かな生態系が維持されている可能性を示す指標の一つです。
市では、絶滅危惧種として、環境政策課がコウノトリの窓口となりました。最初は「コウノトリはオーガニックビレッジのシンボルになりえるのに」と、少し寂しく感じたのも正直なところです。でも、よく考えてみれば、それも当然のことなのかもしれません。
「掛川をコウノトリのまちにしよう」と考えている人は、少ないかもしれません。市民の関心がなければ、新しい動きは生まれません。そうなったらいいなと思う人が、動き始めることが必要なのだと思います。
これはまさに有機農業についても言えることです。有機農業が環境に良いと言っても、市民が「有機農業がある社会にしたい」と思わなければ、広がりません。有機生産者がするべきことは、単に有機農産物を作ることだけではなく、それを食べたいと思う人、応援する人を増やしていくことなのだと思います。
7羽のコウノトリ(幸せの鳥)は、そんなメッセージなのかもしれません。いつの日か、掛川の空をコウノトリが舞い、田んぼでは有機農業が当たり前のように行われている。そんな風景を見たいです。

しあわせ野菜畑代表 大角昌巳
