市は、8月7日から9月4日までの期間、4回にわたり、保健師や建築士を含む市職員延べ17人を熊本県八代(やつしろ)市に派遣し、災害支援に当たりました。

現地で目にしたのは、報道で知る以上の厳しい現実でした。木造住宅は軒並み全壊し、市街地中心部のビルも半壊、八代市役所の免震装置まで破壊されていました。それでも人的被害が想像より少なかったことには、正直驚かされました。今なお、応急危険度判定が済んでいない危険な家に暮らす方もいます。

支援を通じて強く感じたのは、ライフライン復旧の遅れが被災者の心を深くむしばむこと、そして国のプッシュ型物資支援も、最終的に避難所へ届く「ラストワンマイル※」が大きな課題となることです。また、避難所を市職員だけで運営する中で、避難者が受け身になりがちで、職員の疲弊とともに、市民の生活再建への力が失われていく不安も感じました。声を上げずに我慢する方、元気そうに見えても心に傷を負っている方、そして支援する職員自身もまた被災者であることを、私たちは忘れてはなりません。
高齢者のお宅の片付けや再建には、ボランティアの力も欠かせません。南海トラフ地震では、被害の広がりは熊本地震の100倍近くになるとも言われます。国や他地域からの支援だけに頼ることはできません。自助・共助を高め、避難所運営を地域全体の力で担うことが、命と暮らしを守る礎になります。
最後に地域を支えるのは、やはり人と人との絆です。掛川には祭りをはじめとした、すばらしい地域の「繋がり」があります。この「繋がり」をきっかけに声を掛け合い、互いを知り、支え合う輪を広げてみてはいかがでしょうか。
(掛川市危機管理監)
※物資の最終集積拠点から避難所へ届くまでの最終区間のこと
