問:健康ほけん課健康づくり班 ☎22-9125
近年、夏の暑さがこれまでとは明らかに変わってきています。厳しい暑さが続く中、平戸市の平均気温も年々上昇しています。こうした環境の変化に伴い、熱中症での救急搬送は増加傾向にあります。この夏を安心して楽しむためにも、まずは正しい知識を身につけましょう。
命を守るための暑さ対策
熱中症はエアコンの未使用や水分補給の不足だけが原因ではなく、気温や湿度、体調、行動など、さまざまな条件が重なることで、屋内外を問わず誰にでも発症する可能性があります。重症化すれば命に関わることもあります。
自分自身を守るためには日ごろから予防と対策を行うことが重要です。適切な行動をとり、熱中症を予防しましょう。
平戸市の平均気温(6~9月)(気象庁調査)
| 月 | 平成27年 | 令和2年 | 令和7年 |
|---|---|---|---|
| 6月 | 20.5℃ | 22.4℃ | 22.6℃ |
| 7月 | 23.4℃ | 24.0℃ | 27.2℃ |
| 8月 | 25.6℃ | 27.6℃ | 28.1℃ |
| 9月 | 22.2℃ | 23.3℃ | 26.4℃ |
暑さ指数(WBGT)の確認!
暑さ指数とは、気温、湿度、日射、風などをもとに算出する「熱中症のなりやすさを示す指標」です。暑さ指数は、熱中症発症や警戒アラートの目安になります。環境省公式LINEアカウントなどで確認できます。
日常生活における熱中症予防指針
| 暑さ指数(WBGT) | 注意すべき生活活動の目安 | 注意事項 |
|---|---|---|
| 危険 31以上 |
すべての生活活動でおこる危険性 | 高齢者においては、安静状態でも発生する危険性が大きい。外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する。 |
| 厳重警戒 28以上31未満 |
中等度以上の生活活動でおこる危険性 | 外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する。 |
| 警戒 25以上28未満 |
強い生活活動でおこる危険性 | 運動や激しい作業をする際は、定期的に十分な休息を取り入れる。 |
| 注意 25未満 |
一般に危険性は少ないが、激しい運動や重労働時には発生する危険性がある。 |
出典:環境省「熱中症予防情報サイト」
「熱中症警戒アラート」・「熱中症特別警戒アラート」の活用
気候変動適応法の改正に伴い、令和6年度から「熱中症特別警戒アラート」が運用されています。このアラートは、気温が特に著しく高くなり、熱中症が原因で人の健康にかかる重大な被害が生じる恐れがある場合に、環境省が発表します。平戸市では防災無線などを利用し、皆さんにお知らせします。
| 熱中症警戒アラート | 熱中症特別警戒アラート | |
|---|---|---|
| どんな時に発表する? | 長崎県内の暑さ指数情報提供地点の1地点以上で、翌日または当日の最高暑さ指数(WBGT)が33以上になると予測した場合 | 長崎県内の全ての暑さ指数情報提供地点で、翌日の最高暑さ指数(WBGT)が35以上になると予測した場合 ※現時点で発表実績はありません。 |
| 発表時間 | 前日午後5時ごろおよび当日午前5時ごろ | 前日午後2時ごろ |
| 周知方法(国) | 環境省熱中症予防情報サイト 環境省公式LINE |
環境省熱中症予防情報サイト 長崎県および報道機関へ情報提供 |
| 周知方法(平戸市) | 防災無線など(国の発表後適時) | ①防災無線放送 ②防災メール ③平戸市ホームページ ④平戸市公式LINE |
平戸市の指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)
指定暑熱避難施設は、「熱中症特別警戒アラート」が発表されたときに、暑さをしのぐ場所として一般に開放する施設です。
| 地区 | 施設名 | 地区 | 施設名 |
|---|---|---|---|
| 北部 | 平戸市役所本庁(岩の上町1508番地3) | 生月 | 生月支所(生月町里免1660番地) |
| 北部公民館(岩の上町1458番地2) | 舘浦出張所(生月町舘浦107番地2) | ||
| OKホーム&ガーデン平戸店(岩の上町1278番地3) | 田平 | 田平支所(田平町里免27番地1) | |
| 度島 | 度島交流会館(度島町1656番地3) | 田平町中央公民館(田平町山内免270番地1) | |
| 中部 | 中部公民館(紐差町678番地1) | 大島 | 大島支所(大島村前平1840番地1) |
| 南部 | 南部公民館(辻町199番地) | 大島村公民館(大島村前平1840番地1) |
熱中症予防 5つのポイント!
1 暑さに慣れる体づくり(暑熱順化)
涼しい時期から軽い運動を始めて、体を暑さに慣らし、汗をかきやすい体づくりをしましょう。無理をせず、自分の体力にあわせて行いましょう。
2 暑さからの回避
エアコンや扇風機を使って室内の温度を適切に保ちましょう。気温が高い日は、早めに冷房を入れて室内に熱がこもらないようにすることが大切です。
窓から差し込む日光を、カーテンやすだれで遮ることも有効です。
3 こまめな水分補給
のどが渇く前に、こまめな水分補給を心がけ、1日1.2リットル(コップ約6杯分)を目安に水分をとりましょう。
特に暑い日や外での作業時は、汗とともに失われる塩分もあわせて補給することが大切です。
4 栄養バランスの良い食事と十分な睡眠
暑さを乗り切り、体力を維持するには、1日3食、栄養バランスの良い食事と十分な睡眠をとることが大切です。食事でエネルギーと水分を補い、睡眠で疲れを回復させ、暑さに負けない体をつくりましょう。
5 周囲の方の見守り・声かけ
高齢者や子ども、障がいがある人には、特に見守りや声かけを行いましょう。暑さを感じにくかったり、自分で水分補給が難しい場合があるため、周囲の気づきが熱中症予防の大切なポイントになります。
Pick up! 特に高齢者や子ども、障がいがある人の見守りが重要!
高齢者は、加齢に伴い、暑さやのどの渇きを感じにくくなります。また、汗をかきにくいため、体温調整がうまくできず、熱中症のリスクが高まります。
子どもや障がいがある人は、自分で体調の変化を伝えるのが難しい場合もあるため、周囲の人の見守りやちょっとした声かけがとても重要になります。
顔色や汗のかき方、元気がないなど、いつもと違った様子がないか気にかけることで、熱中症の予防につながります。
生月地区の民生委員は、以前から高齢者宅を訪問し、熱中症予防の声かけを行っています。
昨年度は熱中症予防についての講話を受け、その際に配布されたチラシが訪問時に役立つと感じ、提供してもらいました。
訪問すると、「トイレが近くなるので水分を控えている」「辛抱してエアコンを使っていない」といった声をよく聞き、そこで、チラシを見せながら、こまめな水分・塩分補給やエアコンの適切な使用について具体的に説明し、理解してもらいました。
外出の機会が少ない一人暮らしの高齢者は、孤立の心配もあり特に気がかりです。私たちも引き続き訪問時の声かけを続けますが、身内や地域の皆さんの見守り・声かけも重要だと感じています。
救急現場が語る熱中症のリアル
平戸市消防本部管内では、過去5年間(6月~9月)の熱中症救急搬送者数は220人にのぼっています。救急現場では気温や湿度の上昇に伴い、屋内外を問わずさまざまな場面で熱中症が発生しています。地域で実際に起きている熱中症の状況や日ごろから気をつけたいポイントなどについて紹介します。
平戸市の熱中症救急搬送者数(6~9月)
| 年 | 搬送者数(人) |
|---|---|
| R3 | 26 |
| R4 | 41 |
| R5 | 39 |
| R6 | 70 |
| R7 | 44 |
近年、平戸市の熱中症救急搬送者数は年ごとの変動はあるものの増加傾向にあり、特に令和6年は大幅に件数が増えました。搬送者の多くは、長時間の屋外作業や運動をしていた人、エアコンを使用せずに過ごしていた高齢者が目立ちます。中には、冷房と暖房の設定を誤り、室温が上がって体調を崩した例もありました。
熱中症が疑われる場合は応急的な対応が重要で、まずは涼しい場所(できれば冷房の効いた室内や車内)へ移動させ、衣服をゆるめて首元や脇の下などを冷やしてください。体を濡らし、うちわやタオルであおぐ方法も効果的です。意識がはっきりしている場合は水分補給も行いましょう。
熱中症は屋外だけでなく室内でも発生する可能性があります。エアコンや扇風機で室温を適切に保ち、こまめな水分補給や体調管理に心がけましょう。
熱中症の応急処置 意識がない場合は迷わず119番!
※以下のフローチャートはあくまでも目安です。軽症でも症状が治まらない場合などは、ためらわず、消防署または医療機関へ連絡しましょう。
症状例:めまい・立ちくらみ・こむら返り・手足のしびれ・頭痛・吐き気(吐いた)・体がだるい・集中力や判断力の低下
涼しい場所へ移動し、服をゆるめ体を冷やす
チェック①:水分を自力で摂取できますか?
- はい:水分・塩分を補給する
チェック②:症状がよくなりましたか?- はい:十分に休息をとり、回復したら自宅で安静
- いいえ:医療機関へ(※本人の状況を知っている人が付き添って、発症時の状況を伝えましょう)
- いいえ:下記の「意識障害」の対応へ進み、救急車を呼ぶ
症状例:意識障害(受け答えや会話がおかしい)・けいれん・運動障害(普段通り歩けないなど)・体が熱い
救急車を呼ぶ
救急車が到着するまでの間に応急処置を始めましょう。呼びかけへの反応が悪い場合は無理に水を飲ませてはいけません。
涼しい場所へ移動し、服をゆるめ体を冷やす
氷のうなどがあれば首、脇の下、太もものつけ根を集中的に冷やしましょう。
救急車到着後、医療機関へ
本人の状況を知っている人が付き添って、発症時の状況を伝えましょう。
