【表紙】RB大宮アルディージャによるサッカー教室の様子

今年7月、ヴァンラーレ八戸FCとRB大宮アルディージャが本市で夏合宿を実施しました。プロの圧倒的なプレーは子どもたちに大きな刺激となり、まちに活気をもたらしています。スポーツの力が創る函館の未来を考えます。
いつもの練習場に、ホンモノがいた。


Jリーグの「秋春制」移行により、質の高い練習環境を求めるプロチームの合宿需要が高まっています。本市が選ばれたのは、冷涼な気候や空港・新幹線によるアクセスの良さ、温泉、食など、関係市町と連携した「地域全体の総合力」が評価されたためです。選手からも「涼しい環境やおいしい食事、リカバリーに最適な温泉が嬉しい」と好評でした。
滞在中にはRB大宮アルディージャが小学生向けのサッカー教室も開催しました。地元指導者は「圧倒的なプレーを間近で体感できるのが最大の刺激。いつもの練習場にプロがいる『誇り』が、子どもたちの夢への原動力になる」と語ります。
合宿はまちに活気をもたらす好例ですが、スポーツの効果はサッカーに限りません。単なる健康づくりの枠を超え、まちを動かす力を持っています。
プレーする人だけでなく、まち全体に豊かな恩恵をもたらすスポーツ。この熱気を感じながら、ご自身のペースで体を動かしてみませんか。4、5ページでは、地域で子どもたちと汗を流す指導者の声から、スポーツが育む「地域の絆」に迫ります。
スポーツの力で地域活性化
プレーするだけじゃない!
プロの大会や合宿誘致を進めるのは、スポーツが「人に健康や活力、ふれあいを与え、地域に人を呼び込み、経済やコミュニティを豊かにする力」を持つからです。スポーツを通じた地域活性化の効果をご紹介します。
POINT 01 人を呼び込む力:交流人口・関係人口の創出
プロの大会や合宿誘致は、全国から選手やファンを呼び込みます。ここから本市を応援してくれる「関係人口」を生み出します。
関係人口って?
「観光(交流)」以上「移住(定住)」未満の地域と継続的に多様に関わる人々のこと。例えばスポーツをきっかけに函館を好きになり、何度も訪れたり、特産品を買ったり、SNSで魅力を発信してくれる「まちの応援団」です。
POINT 02 まちを潤す力:地域経済の活性化
市外から多くの人が訪れると、宿泊、飲食、交通、お土産など、市内経済に大きな波及効果をもたらします。

POINT 03 未来をはぐくむ力:子どもたちの夢とシビックプライド
トップレベルのプレーに身近で触れる経験は、子どもたちに夢を与えます。また、スポーツを通じた活気は、市民の「まちへの誇り(シビックプライド)」を高めます。
“OSHIMA”から世界へ! OSHIMA CUP 2026
今夏、女子ユースの国際大会「OSHIMA CUP」が渡島地域で開催され、アメリカや全国の強豪12チームと函館選抜が集結しました。
子どもたちが世界レベルのプレーに触れる国際交流の場であり、観光活性化や世界へのPRにも繋がる新たな挑戦です。


OSHIMA CUP 2026|U-18国際サッカー大会 in 函館・渡島
多様な競技が函館のまちを熱く盛り上げています
プロの合宿だけでなく、大規模大会やアーバンスポーツなど、多様な競技が函館のまちを熱く盛り上げています。





スポーツが育む、まちの未来と地域の絆
プロチームの合宿など、トップレベルの熱気は子どもたちの夢や地域の活気へと繋がります。では、日常のスポーツの現場では、どのような「地域の絆」が育まれているのでしょうか。
市内でハンドボールの指導にあたる佐々木宏さんから、スポーツを通じた「人づくり」と「まちづくり」への想いを伺いました。



Q1 トップアスリートとの交流は、スポーツを頑張る子どもたちにどんな影響を与えると感じるか。
ハンドボールでも以前、日本代表が函館合宿の際に子どもたちと交流してくれました。普段映像でしか見られない選手を身近に感じ、一緒にプレーした経験は、子どもたちの人生の財産であり、間違いなく自信や向上心に繋がります。
また、トップアスリートの「オンとオフの切り替え」を間近で感じられるのも大きいです。コートの中では全力で、一歩出たらリラックスして楽しむ。そういったプロの姿勢や優しい素顔に触れることで、子どもたちにも「やるときはやる」という気づきが生まれます。

Q2 日々子どもたちを指導する中で、「子どもが成長した」と感じる瞬間は。
私たちのチームでは、スポーツができる環境への「感謝の気持ち」と、「限界を決めずチャレンジすること」を第一に教えています。
成長を感じるのは、自分たちで考えて行動できた時ですね。特に、チームメイトや相手チーム、関係者としっかりコミュニケーションを取り、自分の考えや思いを自分の言葉で発言できた時は、「成長したな」と指導者として一番嬉しく感じる瞬間です。
Q3 地域の大人が一緒に子どもをサポートする環境は、地域社会にどんな効果があると思うか。
チームには市内全域から子どもが集まるので、親御さん同士で「あの子、学校以外でこんな良いことをしていたよ」といった情報交換が生まれ、地域で子どもを見守る環境ができています。
そして何より、子どもたちが必死に頑張る姿は、大人の心を動かす力を持っています。選手の保護者だけでなく、応援に来てくれた地域のおじいちゃんおばあちゃんが「元気をもらったよ」と笑顔になってくれる。スポーツには、競技の枠を超えて人にポジティブな影響を与える力があると感じます。
Q4 これからの子どもたちにどう育ってほしいか。また、これから運動を始めたい方へメッセージ。
子どもたちには、挨拶や返事、周囲への感謝と尊敬など、社会に出ても困らない人としての基盤をスポーツを通して身につけてほしいです。地域からの期待としては、函館に外のチームを呼べる強化合宿などの機会が増えれば、子どもたちの未来や視野がさらに広がると思います。
最後に、これから運動を始めたい方へ。スポーツは体を動かすだけでなく、学校や職場以外の「仲間・居場所づくり」に繋がります。仲間と助け合い、喜びや悔しさを共有して流す汗の分だけ、人は強くなれます。心身の健康と明るさをもたらしてくれるスポーツの世界へ、ぜひ一歩を踏み出してみてください。
