今年度の「美食都市アワード」を受賞
(一社)美食都市研究会が主催する今年度の「美食都市アワード」を飛騨市が受賞しました。
美食都市アワードとは、(一社)美食都市研究会と日本の食文化の専門誌『料理王国』が共同で設立した賞です。地域独自の食材や料理法、料理人や飲食店といった「美食」文化の魅力を有し、官民一体となって食をテーマにしたまちづくりの取組みなどを行い、国内外の観光客をひきつけることで地元の価値を高めている地域を表彰するもの。食文化を通じた地域のブランド化や、国内外へ向けた発信力の強化などを目的としています。
飛騨市の「食」の魅力が高く評価されました
今年度は、公募や識者からの推薦などで選ばれた全国54の地域から10の候補地が選出され、審査の結果4地域がアワードを受賞しました。
飛騨市は、地元米や伝統野菜、飛騨牛、アユといった魅力的な食材や「塩蔵(塩漬け)」などの食文化だけでなく、薬草のまちづくりの取組み、生産者・飲食店・市民が連携した郷土料理の魅力発信、体験型イベントの開催、関係人口の拡大など、持続可能なまちづくりを官民一体となって実践している点などが高く評価されました。
飛騨市の豊かな食・食文化を全国へ
アワードを共同で設立した『料理王国』は、全国各地のシェフや料理店など食の分野で活躍している人々や団体に広く知られている食の専門誌です。
受賞地域の取組みはここで詳しく紹介されることとなり、飛騨市や市民の皆さんが進めている独自の魅力づくりや取組みを、全国の食に関わる皆さんに広くアピールできる絶好の機会となります。
飛騨を越えた食の連携
「和食麵処サガミ」では、飛騨市の食材で開発した独自のメニューを期間限定で提供され、また期間中「一社店」限定のメニューとして提供する石挽そばをすべて宮川町特産「万波そば」に変更。宮川町の草刈り作業にも尽力いただくなど、飛騨市の「食」に寄り添ってくださっています。サガミと万波そばの協力関係をうかがいました。
取締役 経営企画担当
川口奈央さん
■宮川町の草刈りを始められた理由は?
4年前から生産者の方々と一緒に商品開発をしたり、市の農産物を使った「まるごと食堂」を名古屋で開催するなど交流を深める中で、「高齢化や過疎で、市内ではソバの実の生産量が非常に少ない」と知りました。そこで私たちにもできることはないかを考え、「農業の素人でも草刈りならできそうだ」と協力させていただきました。
■飛騨市の「食」の印象は?
とにかく美味しい。トマトなどは味が濃くて嫌味がなく、万波そばは香りも味も濃いです。また、そばは茹でた後のびやすいものですが、万波そばは他地域産のものと比べて、食感が長く維持されるように思います。「生命力にあふれている」という印象を持ちました。
■飛騨市の良さを感じられる点は?
豊かな自然にも恵まれています。中山間地なので大規模で効率的な農業は難しいでしょうが、逆に生産量が少ないことが価値を高めている面もあると考えます。効率の追求はもちろん大事なんですが、少量しか作れないという障壁があるからこそ、みんなで知恵をしぼって、どうしたら良くしていけるかを考えてみえるところに価値を感じますね。
組合長
岡田孝幸さん
■万波そばの現状は?
もともと耕作放棄された田んぼの有効活用から始まったのですが、ソバは水が嫌いなので、耕作条件としてはあまり良くないんですね。収量も他所より少なめ。また、天候で左右されたりイノシシによる獣害もあってなかなか難しい。今年は市の対策のおかげでイノシシ被害は少なそうだと安心しています。
■一番の課題は何でしょうか?
やっぱり担い手不足。儲からないので職業として難しく、若い人も後を継がず、人手も足りない。作業で一番大変なのが草刈りで、他所よりも時給を高くして頼んだりしていますが、それでも人が集まらないのが現状です。
■サガミさんの協力はどうでしょう?
一番大変な草刈りをボランティアでやっていただけるので本当にありがたい。本当は去年で止めようかと思っていましたが、サガミさんのおかげでなんとか続けられています。
■今後に希望することは?
サガミさんに万波そばのおいしさを広めてもらえると嬉しい。
万波そばを好きな人が増えて一緒に取り組んでもらえることを願います。
海津市と給食交流も!
飛騨市と海津市が食材交流を進めています。7月には海津市の学校で飛騨産トマトを使用したトマト豚丼が提供され、子どもたちから「おいしかった!」「また食べたい!」と好評でした。
飛騨市でも1月に海津市産の南濃みかんの提供を予定しているほか、多様な食材を使用した給食が提供される予定です。
飛騨と海津は気候が大きく異なり、それぞれの地域で育つ農産物も異なります。この交流は、子どもたちにとって異なる気候風土が生み出す多様な農産物を味わい、学ぶ貴重な機会です。
今後も、市では地域の農業への理解を深め、県産農産物への関心を高める取組みを継続します。
飛騨市の「食」が人をひきつける理由
飛騨市の「食」は全国区。
全国には飛騨市の「食」や「食文化」に魅力を感じ、応援してくださる方々がたくさんみえます。身近にあり過ぎてなかなか気づけない、その魅力を改めて知り、守り、広げることで次世代へ引き継ぎましょう。
工藤英良さん
『美食都市アワード2026』のご受賞、誠におめでとうございます。
これはひとえに、生産者や飲食、宿泊、観光に携わる皆さんの日々の努力と真摯な取組みが美食都市研究会の目に留まり、受賞へと繋がったものと考えています。
私は飛騨市に関わって6年になりますが、飛騨を訪れるたびに、“人の温かさ”や“おもてなし”の心に触れ、自然と優しい気持ちになれます。美食という言葉を別の表現で言うならば、「おもてなし」にほかならないと思っています。
改めて今回の受賞は、市民一人ひとりがこうした心を大切にしてきた証であると言えるでしょう。今後、美食都市アワードを受賞したこともあり、市外から多くの方が飛騨を訪れることと思います。その際は、どうか自然体で、普段通りの心からのおもてなしを続けていただきたいと願っています。ありのままの温かさで迎えられれば、多くの方々が喜び、飛騨の魅力をより深く感じていただけるはずです。
世界に向けて、飛騨の心豊かな歓迎の精神が広く届くことを心より願っています。
飛騨の食を次の世代へ。食べてふれて楽しもう!
地元の食を味わい、楽しみながら知り、農業に参画してみることが、将来の飛騨市の「食」を守ることにつながります。一緒に盛り上げていきましょう。
「食」のイベントが盛りだくさん
市内では、官民が連携しての「食」のイベントが各種開催されています。こうした催しに参加し、市の食や食文化にふれ、その魅力を知り、広く発信していきませんか?
- 飛騨市まるごと食堂:9月30日まで
- 自然栽培で育てる優しい白たまご講習会:9月27日
- 鮎食べ比べイベント(3回目、4回目):10月3日、10月4日
- 万波新そばまつり:10月31日~ 11月1日
- えごま五平餅ワークショップ:11月28日
詳細は市ホームページをご覧ください。
プロが教える!はじめての野菜づくり体験
地域農業の現場では、農家の高齢化や若者の農業離れにともなう担い手不足、耕作放棄地などによる地域資源の未活用といった課題が山積しています。
そこで市は岐阜県と連携し、「飛騨市まるごとアグリパーク構想」を立ち上げ、専業農家だけでなく、兼業農家や農業経験のない市民の皆さんも農業を始めやすい環境づくりを目指しています。
その一環として今年度から「初心者向け農業講習会」を始めました。作物の特徴や栽培方法の基礎を座学で学ぶほか、農園で実際にさまざまな野菜の栽培を体験。農家の方から実践的なアドバイスを受けられる講習会です。参加を希望される方は下記までご連絡ください。
食のまちづくり推進課 電話番号 0577-62-9010
