平戸市の自然や文化、歴史的遺産の魅力を紹介
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平戸市山中町にある自然体験施設「紙漉の里」のすぐそばには、かつて磁器を制作していた「茶碗窯」と「皿焼窯」という2つの窯がありました。現在は「中野窯跡」と呼ばれ、長崎県指定史跡となっています。
この窯は、1590年代に、豊臣秀吉の命で朝鮮半島に出兵していた松浦家第26代鎮信(法印)が平戸に帰国する際に朝鮮人陶工(とうこう)を連れ帰り開かせたとされています。
平成4~5年に実施された発掘調査の結果から、斜面にトンバイと呼ばれる耐火レンガを積み上げてドーム状の窯を築き、それらを連ねた階段状連房式登り窯(かいだんじょうれんぼうしきのぼがま)が存在していたことが明らかになりました。また、周辺からは物原(ものはら)と呼ばれる、失敗作の廃棄場所も見つかっており、大量の陶磁器や窯道具も出土しています。
中野窯は、品物の流通量などから試験的に操業されていたと考えられており、1650年ごろまで存続していたことが発掘成果や古文書などから分かっていますが、その後は、同じ平戸領であった現在の三川内に移り、発展していきました。そのため、三川内焼の源流は中野窯にあったといっても過言ではなく、中野窯跡は平戸から三川内へと受け継がれた技術と文化を伝える重要な遺構です。
