
令和7年度の決算は、実質的な黒字(実質収支)が前年度と比べて約20%増加しました
令和7年度の決算は、国の制度改正にともなう児童手当の拡充や、物価高騰による人件費・物件費の増加などがあった一方で、雪が少なかったため除雪費用が大きく減ったほか、各種基金への積立金も減少しました。さらに、2年目を迎えた「デジタル防災行政無線整備事業」や「旧中村家修復事業」などの施設・設備整備の完了に伴い投資的経費が減少したため、全体として支出が減り、黒字額の増加につながりました。
歳入 234.9億円 - 歳出 218.7億円 - 翌年度繰越財源 = 14億円の黒字
一般会計 歳入 前年比△6.6億円(△2.7%)

歳入の前年比較
国庫・県支出金 +4.6億円
特定事業に国や県から交付されるお金
物価高に対する臨時交付金、児童手当の制度拡充による負担金の増加等
地方交付税 △3.6億円
行政サービス水準確保のため国から交付されるお金
市税の伸長等による減少や、前年度に多額の措置を受けた「大雪対応分」に係る反動減等
繰入金 △5.5億円
貯金(基金)を取り崩したお金
大雪対応に伴う財政調整基金の反動減や、公共施設管理基金の減少等
寄附金 △2.9億円
ふるさと納税寄附金など、市内外からの寄附
ふるさと納税制度の改正による減少等
令和7年度も全国の皆さんからの応援、返礼品取扱事業者のご協力により ふるさと納税寄附金は総額12.8億円に!!
主なメニュー別寄附額
- 地域振興・観光・まちづくり・防災に関する事業 …………3億2,326万円
- 福祉・子育て支援等に関する事業 …………2億1,724万円
- 教育・文化等に関する事業 …………3億4,389万円
- 東京大学・東北大学宇宙物理学連携事業 ………… 6,880万円
- 飛騨市の子どもたちを大きく育む!プロジェクト ………… 6,574万円
主な寄附金の活用

子どもたちのスポーツ観戦

まるごと食堂

池ケ原湿原の保全

ヒダスケ!の取組み
一般会計 歳出 前年度比△9.3億円(△4.1%)

歳出の前年比較
扶助費 +0.3億円
児童手当や生活保護、障がい者支援に対する給付など
物価高対応子育て応援手当と定額減税不足額給付金の皆増や、公定価格の上昇に伴う市立保育所運営負担金の増加等
維持補修費 △5.5億円
公共施設の修繕や道路除雪費など
前年度に比べ降雪量の減少による道路除雪経費の大幅減等
物件費 +1.2億円
需用費、役務費、委託費、備品購入費など
施設の除却工事の増加のほかに、人件費や物価高に伴うシステム使用料や委託料の増加等
普通建設事業費 △1.1億円
道路や公共施設の整備費用など
前年度で完了した若宮駐車場の土地交換関連事業や救助工作車更新事業の皆減等
災害復旧事業 △0.5億円
自然災害により被災した施設の復旧費用
前年度に比べ災害が小規模であったことによる減少等
公債費 △0.9億円
これまでに借り入れたお金の返済金
合併特例事業債など過去に発行した市債の償還が順次終了したことによる減少等
積立金 △3.1億円
将来のために積み立てるお金
決算剰余金や地方交付税、ふるさと納税の減少に伴う減少等

ねんりんピックの開催

神岡小学校プールの改修
特別・企業会計の状況
特別会計全体では実質収支額(歳入歳出の差引額から翌年度に繰り越す一般財源を除いた額)は、3億19万円となり健全な事業運営が行われています。
特別会計
特定の事業を行うため一般会計とは別に置かれた会計

| 特別会計 | 歳入決算額 | 歳出決算額 | 実質収支額 |
|---|---|---|---|
| 国民健康保険 | 27億225万円 | 26億1,379万円 | 8,846万円 |
| 後期高齢者医療 | 5億1,131万円 | 5億920万円 | 211万円 |
| 介護保険 | 33億3,070万円 | 31億2,303万円 | 2億767万円 |
| 下水道汚泥処理事業 | 1億8,039万円 | 1億8,038万円 | 1万円 |
| 駐車場事業 | 277万円 | 133万円 | 144万円 |
| 給食費 | 3,901万円 | 3,851万円 | 50万円 |
| 計 | 67億6,643万円 | 64億6,624万円 | 3億19万円 |
公営企業会計
地方公営企業法の適用を受けて営利的事業を行う会計


| 公営企業会計 | 収入決算額 | 支出決算額 | 資金剰余額 |
|---|---|---|---|
| 水道事業(収益) | 5億7,021万円 | 4億8,251万円 | 13億2,968万円 |
| 水道事業(資本) | 2億1,074万円 | 2億9,394万円 | |
| 下水道事業(収益) | 13億620万円 | 12億6,381万円 | 5,955万円 |
| 下水道事業(資本) | 4億580万円 | 7億5,405万円 | |
| 国民健康保険病院事業(収益) | 16億6,129万円 | 17億9,087万円 | 11億8,456万円 |
| 国民健康保険病院事業(資本) | 4,800万円 | 1億1,441万円 | |
| 計 | 42億224万円 | 46億9,959万円 | 25億7,379万円 |
※本表は歳入歳出決算額を万円単位で四捨五入表示しているため、数値が一致しないことがあります
貯金・借金の推移
貯金(基金)の状況

公共施設管理基金を活用しコミュニティ施設維持修繕事業を行い、清掃施設整備事業基金を活用し飛騨市クリーンセンター施設修繕事業を行いました。
一方で、令和6年度決算剰余金や普通交付税の再算定に伴う追加交付等を原資とし財政調整基金に8.7億円積み立てたほか、今後の事業展開を見据え、清掃施設整備事業基金に1.5億円、公共施設管理基金に1.1億円、社会基盤維持基金に1.0億円積み立てました。基金の活用に当たっては残高状況と今後の活用見込みを調整しつつ適切な運用に努めます。

借金(市債)の状況

発行した主な市債は、デジタル防災行政無線整備事業などに緊急防災・減災事業債5.7億円、神岡小学校プール整備事業や神岡消防署ポンプ自動車更新事業などに過疎対策事業債5.9億円、庁舎等公共施設LED化事業に脱炭素化推進事業債0.9万円などがあります。
市債残高は令和7年度まで減少傾向が続きましたが、令和8年度以降はデジタル防災行政無線整備事業や神岡小学校プール整備事業といった大型投資的事業の償還が始まるため、一転して緩やかな上昇傾向をたどる見込みです。

財政健全化判断比率等の状況

「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づき、市の財政状況を判断するための指標です。当市では、令和7年度も全ての項目で国の定める健全化基準をクリアしており、財政の健全性が保たれています。今後も将来を見据えた堅実な財政運営に取り組みます。
| 健全化判断比率 | R7数値 | 早期健全化基準 | 財政再生基準 |
|---|---|---|---|
| 実質赤字比率 | ー | 13.24% | 20.0% |
| 連結実質赤字比率 | ー | 18.24% | 30.0% |
| 実質公債費比率※ | 8.4% | 25.0% | 35.0% |
| 将来負担比率 | ー | 350.0% | |
| 資金不足比率 | ー | 経営健全化基準 20.0% | |
※実質公債費比率…借入金の返済額などの大きさを指標化し、資金繰りの危険度を示すものです

審査意見総括
本市の財政は、健全な状態は維持されているものの、人口減少や国の財政状況の影響を受ける地方交付税に加え、物価高騰等による経常経費の増加など財源確保の難しさは今後も続くと予想されます。
限られた財源の中で、効果的な事業配分と安定的な自主財源の確保に努めるとともに、財政規律と投資のバランスを図りながら、将来にわたり持続可能な財政構造の確立に取り組まれたい。
8月27日 意見書を都竹市長へ提出する島田哲吉代表監査委員と水上雅廣議会選出監査委員

