なんか、楽しそう。
そんな一歩がつながっていく

江別市内では、イベントや地域での取り組みなど、さまざまな場面で人と人が関わっています。何かをつくる人や得意なことを生かす人、場所を提供する人、取り組みを支える人など、関わる人の役割はさまざまです。
普段、私たちが目にする催しの一つ一つにも、こうした人の関わりがあります。上の写真は、「江別市民活動見本市」の様子です。市内の市民活動団体が集まり、展示や体験を通して日頃の活動を紹介していました。会場に並ぶ作品や展示から、江別で活動する団体の取り組みを知ることができるイベントです。
こうした催しには、おのおのが持つ知識や経験、得意なこと、提供できる場所など「できること」が生かされています。誰かの「できること」と別の誰かの「できること」がつながることで、新しい取り組みが始まったり、これまでの活動が広がったりすることがあります。また、ふとした出会いや相談をきっかけに、新たなつながりが生まれることもあります。
今回の特集では、イベントや取り組みの裏側で、どのような人が関わり、それぞれの「できること」がどのようにつながっているのか、江別で生まれているさまざまなつながりをたどりながら、「協働」について紹介します。
詳細:市民生活課 ☎ 381-1124
市民活動のつながりを支えて20年
NPO法人えべつ協働ねっとわーくは、今年、設立20周年を迎えました。市民活動に関する相談支援や情報発信などを行う事務局長の成田裕之さんに、人や活動の「つながり」がどのように生まれ、広がっていくのかを聞きました。

市民活動のつながりを支えて20年
NPO法人えべつ協働ねっとわーく 事務局長 成田 裕之(なりた ひろゆき)さん
つながりは何気ない会話から
えべつ協働ねっとわーくでは、活動に役立つ情報を提供したり、市民活動をしている人や団体からの相談に乗ったりしています。
相談者とやりとりする中で、「こんな活動もあるんだ」と話が広がり、人や活動が自然につながることがあります。相談の内容によっては、「それなら、こんな団体がありますよ」と紹介することもあります。
最初から「この人とこの人をつなごう」と考えているわけではありません。何気ない会話から、別の人や団体につながっていくことが多いです。
私自身もいろいろなイベントに足を運び、どんな人がいて、どんな活動をしているのかを知るようにしています。
普段から人や団体を知っておくことで、相談を受けたときに「あの人なら」「あの団体なら」と思い浮かびます。そうした日頃の関わりが、人や活動をつなぐことに役立っているのだと思います。
自治会と子育て支援が、一つの場所でつながった
私が間に入ってつないだわけではありませんが、地域で生まれたつながりの事例を一つ紹介します。約10年前、新栄団地の建て替えに伴い、住民の交流などに使われる集会施設の新栄会館が新しくなったころ、市役所から、それまで別の場所で行われていた「遊びの広場」をこの会館で開催できないかという話が持ち上がりました。
当時、新栄団地では住民の高齢化が進み、コミュニティーを維持するために、若い世代の入居や人が集まれる場が必要とされていました。一方、子育て世代は、親子で過ごしたり、地域の人と交流したりすることができる場を求めていました。そこでつながったのが、新栄自治会と子育て支援ワーカーズきらきらです。
子育て支援ワーカーズきらきらが「遊びの広場」の企画や運営を担い、自治会は地域の人に声を掛けたり、活動を手伝ったりしました。単に場所を提供して、そこで子育て支援活動を展開してもらったわけではなく、それぞれができることを持ち寄り、一緒に活動する中で、地域の人たちも関われる場になっていきました。
その後、活動は子育て世代だけではなく、地域のさまざまな世代が集まる「食育サロン e-たいむ」へと発展しました。今では、子どもから高齢者までが、同じ場所でゲームやものづくりなどを一緒に楽しんでいます。

初めの一歩から世界が広がった
何かを始めるのに、特別なきっかけが必要なわけではありません。以前、50代の男性が、えべつ協働ねっとわーくへボランティアとして来るようになりました。きっかけは、「このまま定年退職したら、急に何をやっていいか分からなくなる」と考えたからだったそうです。
この方も最初から、地域のために何かをしようとか、自分の強みを生かそうとか、確かな目標があったわけではありません。何か一つやってみたら楽しかったり、「こんな活動もあるんだ」「これも面白そうだな」と思うものが見つかったそうです。そうした経験を重ねるうちに、次の「やってみよう」へのハードルも、少しずつ下がっていったのだと思います。
それから約15年たった今では、青少年育成会、点字やミニバレーのサークル、健康マージャンなど、10近い活動にこの方は関わっています。
始まりは、定年退職後のことを考えて踏み出した一歩でした。
この男性を見ていると、一つ何か始めてみることで、これまで知らなかった人や活動との出会いが生まれたり、自分の世界が広がっていくきっかけになったりするんだと感じます。
江別で生まれた「つながり」を紹介します
人の「できる」がつながる
ほっとできる場所から、世界が少し広がる
料理が得意なパパ × 子どもと遊ぶ学生 × 子育ての専門家
仕事や子育てに忙しいママが、食事をしながらゆっくり話せる「ママの夜会」。料理が得意なパパが食事を作り、学生が子どもと遊び、子育ての専門家がママの相談に乗るなど、それぞれができることをしています。ほっとひと息つきながら、地域とつながれる場所です。
NPO法人つながり ママの夜会

得意なことが地域の活動を支える
パソコンやICTに詳しい人 × 地域で活動する人
パソコンやICT(情報通信技術)に詳しいメンバーが、自治会などにシステムの整備や使い方を教え、活動しやすい環境をつくっています。
NPO法人 シェロクリ

「知っている」と「やってみたい」が出会った
人形劇を教えられる人 × 人形劇をやってみたい人
地域で人形劇を始めたいという人たちに、あおむし人形劇団がノウハウを提供。その後、地域住民が「わらべ友の会」を立ち上げ、約10年にわたって人形劇の活動を続けました。
あおむし人形劇団 × わらべ友の会

「つながり方」は、他にもたくさん
一緒に過ごすが世代をつなぐ
世代の違う人たち × 一緒に過ごせる場所
月に1回開かれている多世代交流サロンで、おしゃべりやものづくりなどが楽しめます。学生が子どもの遊び相手になったり、活動に参加したりすることもあります。
子育て支援ワーカーズきらきら 多世代交流サロン CoCoカフェ

始まりは「花に詳しい」という小さな得意
お花に詳しい人 × ボランティア
野原を歩きながら見つけた花について話したことをきっかけに、地域のボランティアの協力を得て、認知症の人やその家族などが集まるようになりました。月1回ほど活動し、得意な楽器の演奏や季節の行事、花を探す活動などを楽しんでいます。
チームオレンジ にりんそうの集い

野菜を買う。それも、地域と関わる一歩
障がいのある人など × 地域の農業
障がいのある人や高齢者などが農作業に関わり、地域で育てた野菜を市内で販売しています。
NPOいまからえべつ 支え合う地域づくり(ノウフク)

土佐の文化が江別の物語に
友好都市の土佐市の文化 × 江別の語り芝居
うるうる亭は、友好都市の土佐市に伝わる即興劇の「北原俄(きたはらにわか)」に感銘を受けて、江別での出来事などを題材にした「えべつ俄(にわか)」を創作しました。笑いを交えた短い芝居で、市内各地で公演しています。
語り・ひとり芝居ぐるーぷ うるうる亭

市内のつながりを知る コラボのたね

市内の市民活動団体の活動内容やイベント情報などを紹介する情報発信サイトです。子育て、文化、福祉、まちづくりなど、さまざまな分野の取り組みを知ることができます。現在は77の団体が登録しています。興味がある分野から活動や、催しの情報を探すことができます。市内にあるたくさんの市民活動の中から、あなたにぴったりな団体を探してみませんか。
コラボのたね 市民活動団体情報発信サイト:https://center-i.jp/collabo-tane/
アンテナをもうちょっと広げて
今回紹介したつながりは、何気ない会話や相談、「やってみたい」という思いなど、小さなことから始まりました。
こうした地域の活動は、ポスターや冊子、HP、SNSなど、さまざまなところで紹介されています。そこには、普段は気付かずに、見過ごしている情報があるかもしれません。
最初から大きなことを始めようと構える必要はありません。まずは「こんな活動があるんだ」「なんだか楽しそう」と、少し気になった情報にも目を向けてみましょう。いつもより少しアンテナを広げることで、これまで知らなかった江別が見えてくるかもしれません。
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