市内には、国や県、市が指定した文化財がキラ星のごとく光り輝いています。このコーナーでは、数ある文化財の中から代表的なものをシリーズで紹介します。
シリーズ176
滋賀県選定保存技術
「曳山車輪鉄輪修理(ひきやましゃりんてつわしゅうり)」
保持者:草野清弘(くさのきよひろ)氏、草野昌基(くさのまさき)氏
認定日:令和元年12月24日
今回紹介する「曳山車輪鉄輪修理」は、令和元年(2019)に県の選定保存技術として選定され、市内在住の草野清弘氏と草野昌基氏が、その技術の保持者として認定されています。
この技術は、長浜曳山祭や米原曳山祭などの曳山の木製車輪の外周部に鉄の輪を嵌(は)め込む技術で、「焼き嵌(ば)め」と呼ばれています。現代では失われつつある技術ですが、曳山の車輪の製作や修理の際の技術として受け継がれています。
焼き嵌めの工程は、まず車輪の外周より少し切り縮めた鉄輪を用意します。次に、火をおこした炉の中に鉄輪を入れ熱します。最後に炉から鉄輪を引き上げ、車輪に鉄輪を嵌め込み、間髪入れずに大量の水を鉄輪にかけます。こうして急冷することで鉄輪全体を縮め、木製の車輪と密着させて完成となります。
現在県内では、毎年数多くの曳山が巡行していますが、経年劣化により鉄輪の緩みや破断などが生じており、定期的なメンテナンスが必要です。今年度も技術の保持者である両氏によって、長浜曳山祭の曳山の車輪修理で焼き嵌めが行われました。
曳山の車輪は、重量のある曳山本体を支え、巡行時の安全を確保するために非常に重要な役割を果たすことから、両氏が持つ技術は、曳山を適切に保存し、祭の保存継承を図っていくために非常に重要な技術であるといえます。

■問 文化観光課歴史まちづくり室 ☎65-6510
