『佐賀の七賢人』の一人である佐野常民は、1822年に佐賀藩士下村家の次男として生まれ、9歳で藩医の佐野常微の養子となりました。佐賀藩の海軍の創設に力をつくし、化学技術の推進に大きな功績のあった人です。さらに日本美術の保護に力を尽くしたことでも知られます。
常民は、2度の渡欧を通じてスイスのアンリ・デュナンが1864年に創設した『国際赤十字社』の存在にふれました。1877(明治10)年のこの日、常民らが『博愛社』を設立し、西南戦争の負傷者を政府軍、西郷軍の区別なく救護しました。これが、のちの『日本赤十字社』の基礎となりました。
師である緒方洪庵から学んだ『棄てて省みざるは人道に反す』という教えや、常民が度々口にした『惻隠(そくいん)の情』すなわち『他者へのいたわりや人を救いたいという誰もが生まれもった心』は、常民によって『日本赤十字社』という人命救助を目的とする革新的な仕組みになりました。
世界では、国同士の戦争や争いごとが後を絶ちません。自分たちの利益や主張のために武力で相手をねじ伏せ、多くの犠牲者を生む。そこに、果たして未来への明るい希望は在るでしょうか。他者の痛みを知り、いたわり合い、助け合う心こそ世界を平和に導くものと思います。今一度、常民の『博愛』の精神に立ち返りたいものです。
ひろげよう 人権の輪
入賞作品紹介
令和7年度『鹿島市小中学校 人権標語コンクール』 ※学年は令和7年度
國廣 舞花(西部中2年)
周りから 心は見えない さあ、どうする
古賀千咲那(能古見小4年)
一人じゃない きっとだれかが そばにいる
