地域で活躍する人や団体の皆さんを紹介し、三重の元気を発信していくコーナーです。
【津市】 松浦 茂之さん
・(公財)三重県文化振興事業団 参事
・三重県文化会館 副館長 兼 事業課長
四日市市生まれ。東京での銀行勤務などを経て三重県文化振興事業団へ。文化芸術を通じた地域づくりを推進。

文化の力で三重をもっと豊かに!
文化芸術の仕事を選んだきっかけは?
20代の時には東京で銀行や経営コンサル会社に勤めてビジネスの成功をめざしていたのですが、ハードワークに疲れて挫折を経験しました。その時に「せめて人の役に立つ仕事を」と三重に戻り、三重県文化会館の募集を見つけたことが現在の活動のきっかけです。最初の7年間は経営やサービスの改革に携わり、その後に演劇事業を担当しました。演劇は未経験でしたが、全国の劇場へ足を運んで学び、人脈をつくり、三重ならではの文化事業を模索しました。その中で、レストランで食事を楽しんだ後に名作文学のリーディング公演を鑑賞する『MPAD※』や、演劇を通して介護や老いを前向きに考える『介護を楽しむ 明るく老いる アートプロジェクト』、地域へ音楽を届ける『新日本フィル29市町巡回事業』といった、劇場の外へ文化芸術を届ける事業を立ち上げてきました。
※ MPAD(エムパッド)…MIE PERFORMING ARTS DINNER DINING DELICIOUS

仕事で大切にしていることは?
みんなが「オールハッピー」になっていることが一番ですね。自分自身がワクワクしながら準備し、お客様はもちろん、アーティストもスタッフも楽しめてこそ、長く続く事業になると思っています。『MPAD』が15年、『介護を楽しむ 明るく老いる アートプロジェクト』が9年続いているのも、関わる皆さんに「また参加したい」と思っていただけるからです。昨年、尾鷲市九鬼町でMPADを開催した時は、海を望む場所で美味しい食事や文学を楽しんでくださる地元の皆さんの姿を見て、「地域だからこそ味わえる豊かな時間がある」と強く感じることができました。全国どこへ行っても同じような便利さがある時代だからこそ、その土地ならではの自然や食、歴史、文化が地域の魅力になります。文化芸術も、その地域ならではの豊かな時間をつくる大切な存在だと思っています。

これから挑戦したいと考えていることは?
三重は食べ物が美味しいですし、おもてなしの文化が根付いているので、県外から来られるアーティストにも、そうしたところに魅力を感じてもらっています。劇場を飛び出して各地へ出向くことで、これまで出会えなかった人や地域との新しいつながりが生まれることも、この仕事の大きな魅力です。これからは、そのつながりをさらに深め、文化芸術を福祉や教育、観光、経済など、さまざまな分野へ広げていきたいと思っています。
これから各地域で活動を支える人や団体がもっと増え、さらに文化芸術が暮らしの身近な存在になっていけばうれしいですね。文化芸術に触れていただくためにも、まずは一度ライブに足を運んで、現場でしか味わえない空気や感動をぜひ体験していただけたらと思います。

【県の政策ピックアップ】指定管理者制度
公の施設の管理を民間の事業者や団体などに任せることで、その知識やノウハウを生かし、よりよいサービスの提供と効率的な運営をめざす制度です。現在、県総合文化センターでは、(公財)三重県文化振興事業団が指定管理者として施設を運営しています。
