このコーナーでは、病院施設や事業のほか、生活に役立つ“健康豆知識”などを紹介します。
栄養・健康づくりセンター
〜すこやかな生活を応援します〜

2025年10月、市立長浜病院に「栄養・健康づくりセンター」を開設しました。このセンターは、これまでの健診では見逃されやすかった「隠れ肥満」に注目し、生活習慣病を早期に防ぐことを目的としています。
従来、メタボリックシンドロームの診断は「腹囲が大きいこと」が条件の一つでした。特に女性では、腹囲90cm以上が基準となっています。しかし実際には、腹囲は基準未満でも体脂肪率が30%以上ある「隠れ肥満」の人が少なくなく、将来メタボになる危険性が高いことがわかってきました。さらに、隠れ肥満からのメタボも、肥満タイプのメタボと同じくらい糖尿病や高血圧、心臓病や脳卒中などのリスクが高いことが明らかになっています。つまり「見た目がスリムだから安心」とは言えないのです。
本センターでは、腹囲や体脂肪率の測定に加え、血圧や血液検査を組み合わせて「隠れ肥満」をすみやかに見つけます。特に「隠れ肥満+血圧が高い人」を対象に、3〜4か月ごとに定期フォローを行います。年に1回の健診を待つのではなく、その合間に生活習慣病をチェックできる新しい仕組みです。
また、検査だけで終わるのではなく、多職種の医療従事者が個別相談を行い、食事・塩分・水分の摂り方等の生活習慣の見直しを一緒に考えます。さらにアプリを使って日々の摂取量を「見える化」する仕組みも導入予定です。
「病気になる前に予防する」ことが大切です。ぜひ一度健診を受けて、自分の体の状態を知るよう、健康を守る一歩を踏み出しましょう。栄養・健康づくりセンターは、皆さまの「すこやかなみらい」を全力で応援します。
■問 市立長浜病院 ☎68・2300(代表)
