私は以前、総合病院で看護師として勤務していました。その中で、多くのがん患者さんに出会いました。検診でがんが発見され、早期治療によって社会復帰を果たされた方もみえました。一方で、「もし検診を受けていたら」「もう少し早い受診だったら」と思ったことは、一度や二度ではありませんでした。
がんと聞くと「怖い病気」というイメージがある方もみえると思います。確かに令和4年の日本の死因第1位は悪性新生物(がん)です。今日、2人に1人が生涯において一度はがんにかかると推計されており、誰でもなる可能性のある病気です。しかし、がんは早期発見・早期治療、治療法の進歩もあり「不治の病」から「付き合っていく」病気になりつつあります。
まだ若いし元気だから、「自分は大丈夫」と思い、仕事や子育てなどで忙しいことを理由に、検診を後回しにしていませんか。検診は健康な生活を送るためのステップです。がん検診の対象者は症状のない「健康」な人です。
がん検診の目的は症状が出ないくらい早期のがんを発見し、治療することで、がんによる死亡率を低下させることです。がんは早期の場合、自覚症状がない場合も多いです。
また、がん検診は一度受けて異常がなければ「よし」ではありません。検診を定期的に受けることが大切です。定期的に受けることで早期のがんが発見できることも多いのです。
市では毎年がん検診を実施しています。来年度の詳細な受診対象や検査内容は1月に掲載する市のホームページや、各世帯へ発送する住民検診申し込み票の同封物に掲載します。より多くの方に受診していただきたく、今年度から一部受診料を下げています。
健康はわたしたちの生活の基盤です。飛騨市の保健師は、「市民の皆様の健康を少しでも守りたい」と思い日々活動をしています。
自分の健康を守るために「検診の日」を設けてもらいたい、そう心から願っています。
保健センター
0577-73-2948
