令和6年度 決算と財政状況
令和6年度において、長浜市にどれくらいの収入があり、どのように使われたのか。今月の特集では決算の概況と財政状況についてお知らせします。
各会計の歳入歳出決算状況
| 会計名 | 歳入 | 歳出 | 形式収支 |
|---|---|---|---|
| 一般会計 | 643.46 | 626.23 | 17.23 |
| 国民健康保険 | 109.77 | 109.21 | 0.56 |
| 国民健康保険(直診勘定) | 1.70 | 1.67 | 0.03 |
| 後期高齢者医療保険 | 17.42 | 17.35 | 0.07 |
| 介護保険 | 126.73 | 124.95 | 1.78 |
| 休日急患診療所 | 0.37 | 0.37 | 0.00 |
| 農業集落排水事業 | 11.61 | 11.59 | 0.03 |
| 会計名 | 収益的収入 | 収益的支出 | 差引 |
|---|---|---|---|
| 病院事業 | 179.97 | 201.64 | △21.67 |
| 公共下水道事業 | 46.34 | 37.10 | 9.24 |
普通会計
普通会計の「実質収支」は、歳入歳出差引額17.27億円から翌年度に繰り越す財源の6.86億円を差し引いて10.41億円の黒字となりました。
※1普通会計とは、自治体ごとの財政を比較、分析するために用いられる統一的会計区分です。
長浜市では、一般会計と休日急患診療所特別会計をまとめたものです。
昨年度と比べて変動が大きかった項目
歳入
- ①地方交付税—臨時的な追加交付および除排雪経費の増加等により8.88億円増加
- ②市税—法人市民税が1.26億円増加したものの、定額減税や家屋評価額の減等により全体で3.48億円減少
- ③国庫支出金—物価高騰対策に関する交付金等により2億円増加
- ④譲与税・交付金—定額減税による市税の減収補てんや地方消費税が増えたことにより8.8億円増加
- ⑤県支出金—わたSHIGA輝く国スポ・障スポに関する補助金等により4.81億円増加
- ⑥市債—神田まちづくりセンターや消防庁舎移転整備等の財源として活用したことにより11.18億円増加
- ⑦繰入金—減債基金・特定目的基金等から6.15億円増加
歳出
- ①民生費—定額減税補足給付金やしょうがい者自立支援給付、児童手当支給の増加により10.9億円増加
- ②教育費—神照小・湖北中の長寿命化工事、テニスガーデンの改修等により10.93億円増
- ③総務費—神田まちづくりセンター整備や自治体情報システム標準化等により2.72億円増加
- ④消防費—消防庁舎移転整備により7.77億円増加
財政指標(健全化判断比率) >>> 健全
財政の早期健全化や再生の必要性を判断するための国内一律の指標です。基準値を超えると対策が必要とされています。
| 指標 | 内容 | 結果 | 基準値 |
|---|---|---|---|
| 実質赤字比率 | 歳入(一般会計等)に対する赤字の割合 | 赤字なし | 11.59% |
| 連結実質赤字比率 | 歳入(全会計)に対する赤字の割合 | 赤字なし | 16.59% |
| 実質公債費比率 | 歳入(一般会計等)に占める借金返済額の割合 | 0.8% | 25.00% |
| 将来負担比率※2 | 今後返済が必要な借金が歳入の何倍に相当するかを示すもの | 数値なし | 350% |
経常収支比率 92.9% (+1.1ポイント)
経常収支比率は、自治体の収入に対して、毎年固定的に支払わなければならない費用がどれくらいを占めているかを示す割合です。この割合が高いほど、自由に使えるお金が少ないことを意味します。昨年度より1.1ポイント悪化しており、財政の弾力性が低下しています。
<参考>
県内各市の状況(令和6年度速報値)
・平均92.7%
・最大97.4%
・最小88.0%
お金の主な使い道
- 民生費 — しょうがい者自立支援給付/民間高齢者施設の施設改修支援/こどもの居場所づくり/放課後児童クラブ/児童手当/定額減税補足給付金
- 教育費 — 学校・幼稚園等管理運営/図書館・文化施設等管理運営/学校施設長寿命化改修/ICTを活用した学びの推進/小中学校給食費全額補助/フリースクール利用補助/義務教育学校図書館蔵書システム導入/わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025準備
- 総務費 — まちづくりセンター運営/庁舎維持管理/選挙執行/こども若者ボイス実施/サードプレイスitteki運営/公共施設のLED化/神田まちづくりセンター整備/デマンドタクシー運行支援/DX実証事業
- 土木費 — 市営住宅維持管理/橋梁長寿命化/主要幹線道路整備/神田スマートインターチェンジ整備推進/立地適正化計画策定/豊公園再整備/若者世代住宅取得支援/空き家の実態調査
- 衛生費 — 予防接種/がん検診/各種検診/母子保健/産後ケア事業/妊婦健康診査/湖北圏域における病院ビジョン策定/地域脱炭素推進事業
- 公債費 — 長期借入金の元金・利子の定期・繰上償還
- 消防費 — 消防庁舎の移転統合
- その他 — 議会費/労働費/農林水産業費/商工費/災害復旧費(林道保全/農業用施設復旧/河川・道路・公園等復旧)/除雪対策事業(除雪機械購入/除雪作業/消雪施設工事)/水道事業会計繰出金/公共下水道事業会計繰出金/病院事業会計繰出金
Topics 気になるお金
市の重要施策の中で、特に関心の高い事業にかかった費用
- ◆小学校(25校) 給食無料化にかかった費用はいくら?
>2億3,157万円 - ◆高校生まで拡充された医療費無償化にかかった費用はいくら?
>3億1,595万円 - ◆公共交通(路線・コミュニティバス/デマンドタクシー)の運行支援にかかった費用はいくら?
>3億4,803万円 - ◆市役所(本庁舎/北部合同庁舎/分庁舎)の管理にかかった費用はいくら?
>4億2,838万円 - ◆冬季の除雪作業や消雪設備工事等にかかった費用はいくら?
>7億4,358万円
現状と今後の見通し
令和6年度の決算は実質収支黒字を維持し、財政指標も健全に推移しています。しかし、財政の柔軟性を示す経常収支比率が悪化していることや、基金残高が減少していることが示しているとおり、厳しい財政運営が見込まれます。
今後の状況としては、人口減少に伴う税収や交付税の減少が見込まれることに加え、高齢化の進展に伴う扶助費や人事院勧告に伴う人件費の増加が予想されることから、さらなる行政改革を進めていくことが求められています。また、病院事業の再建・再編についても、その動向を注視していく必要があり、旧長浜市時代(昭和33年から37年の7年間)の財政再建団体の再来とならないように注意していく必要があります。
現在の財政状況や行政改革の取り組みについて、グラフなどを用いてお知らせします。
●人口の見通し
●義務的経費の見通し
人件費は、人事院勧告による増加が見込まれますが、定年延長の影響で増減を繰り返す見通しです。扶助費は、高齢化の進展による介護・医療扶助が増えるほか、高齢者福祉を支える生産年齢人口が減ることにより今後も増加が見込まれます。
●基金残高の見通し
令和6年度は、公共施設の長寿命化や一部事務組合の施設整備(消防署庁舎等)に対する負担金などに充てるため、特定目的基金を18.57億円、市債の繰上償還に充てるため減債基金を10.49億円取り崩しました。一方、ふるさと寄附金5.8億円、公金の運用益1.26億円を基金に積み立てました。結果、残高は1年で14.65億円減少しました。今後も税収や交付金の減少が見込まれる一方で、義務的経費の増加が予想され、基金残高は減少基調に入りました。
●市債残高の見通し
普通会計の市債残高は、平成18年度の633億円をピークに、その後は順調に元金を償還してきました。令和6年度は、神田まちづくりセンター整備や一部事務組合の施設整備(消防署庁舎等)に対する負担金の財源として市債を活用したことから、市債借入金は32.41億円となりましたが、定期・繰上償還を行ったことにより残高は9.64億円減少しました。
今後控えている大型事業
- ◆公共施設の長寿命化・集約化
- ◆一部事務組合施設整備に伴う負担(伊香消防署庁舎/湖北広域行政事務センター)
- ◆新規産業用地開発促進事業
- ◆学校ICT更新事業 など
今後の財政運営方針
厳しい財政事情を踏まえて、今後の財源不足の縮減を図るための大胆な収支改善の取組と、自主財源等を確保して財政基盤を強化することの両輪で、将来世代に負担を残さない持続可能な行政経営に努めていきます。
具体的な取組を紹介します。
●行政改革
●「公共施設等総合管理計画」に基づく施設総量の縮減
長浜市は2度の市町合併を経験し、同規模の自治体と比べると非常に多くの公共施設等を保有し、維持管理費用や施設の更新費用が財政を圧迫しつつある状況です。そこで、平成25年度を基準値として、令和5年度末までの10年間で公共施設の延床面積を6%削減する目標を立てて取り組んだ結果、目標を達成することができました。今後も将来の需要やニーズをしっかりと把握し、維持管理費用とのバランスも考慮しながら取組を進めていきます。
●「定員管理基本方針」に基づく職員の定数管理
市町合併により職員数は、同規模自治体と比べると多い状況でした。そこで、合併のスケールメリットを生かすべく職員数を計画的に削減してきました。結果、合併前と比べて約25%、311人の削減に至っています。今後は業務の複雑化や社会ニーズの変化を踏まえて、適正に配置していきます。
●その他、市単独事業の見直し等
●自主財源等の確保
●「公共施設等総合管理計画」に基づく利用していない市有財産の売却・貸付の推進
令和4年から6年度の3年間で23の物件・土地を売却し、約2.82億円の収入がありました。
●「ふるさと寄附の拡大」
シティプロモーションや地域資源を活用した返礼品等を開発することにより寄附額を拡大しています。
●その他、公金(積立金)の運用、ネーミングライツの導入等
今後の状況としては、人口減少に伴う税収や交付税の減少が見込まれることに加え、高齢化の進展に伴う扶助費も増加が見込まれます。
人口が減っても輝きを増すまちをめざして
今後の方向性として、まずは、未来の人口規模、長浜市の未来図をしっかりと見据えて、身の丈に合わない投資は行わないことを前提に市政を運営していきます。ただし、活力ある未来の長浜市を展望できる投資は積極的に行い、未来志向で輝きを増すまちづくりを進めていきます。広報7月号でもお知らせしましたが、次の長浜市の将来像を示す次期総合計画を策定しています。これまでに多くの方と意見交換を行いましたが、今後も引き続き様々な意見をお伺いし、いつまでも住み続けたいまちの実現をめざす計画を策定していきます。

